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とら子の「一配一会」
先日、ある人と運送業界について議論をした。 きっかけは、高速道路料金の見積もりについて。 私は以前から、 「運賃の見積もりを出すのに、高速料金を『実費』とするのはおかしくないか?」 と思っている。 なぜ見積もりの段階で、高速料金をきちんと項目として提示しないのか。 そして深夜割についても、 「深夜割は運送会社側の運行上の工夫であって、荷主から『深夜割で走ってください』と指示されるものではないのでは?」 というのが私の考えだ。 これに対して、 「深夜割にしてほしいという指示は、逆の立場から考えればありがたいこと。運送会社はお客様に寄り添うべきではないか」 という意見があった。 確かに、長距離運行なら結果的に深夜の時間帯に高速道路を利用し、深夜割が適用されることもある。 でも、私はそこで一つ引っかかった。 「お客様に寄り添う」は、どこまでなのか 運送会社はこれまでずっと「お客様の立場に立って」とやってきた。 時間指定にも対応する。 荷待ちにも対応する。 付帯作業にも対応する。 急な変更にも対応する。 高速道路を使う。 深夜でも走る。 そうした「お客様のため」を積み重ねてきた結果、それがいつの間にか「やって当然」になってはいないだろうか。 お客様に寄り添うことと、運送会社が負担を抱え続けることは同じではない。 例えば、高速料金が通常3万円かかる仕事を、3万円の高速料金を含めた金額で見積もったとする。 実際の運行で深夜割が適用され、2万円になった。 契約時に「高速料金は実費精算」と決めているなら、もちろん実費で精算すればいい。 しかし、そうでないなら、運送会社の運行計画や企業努力によって生まれた1万円の差額まで、最初から荷主側の利益として考える必要があるのだろうか。 燃料を安く仕入れる。 車両の稼働効率を上げる。 帰り荷を確保する。 高速料金を抑える。 こうしたことも、運送会社の経営努力だ。 すべてを「安くなったから荷主にも還元」としてしまえば、運送会社はどこで利益を確保するのか。 ここで一つの意見に納得した 私が、 「今までと同じことを続けていても、運送業界は変わらない」 と伝えたら、 「運送会社の社長は、自社を守ることで精いっぱい。他の会社や業界のために、重い腰を上げる人は少ないのではないか」 と言われた。 これは、正直かなり納得したしぐうの音も出なかった。 社長には自分の会社がある。 従業員の生活がある。 車両の支払いも、燃料代も、税金も保険もある。 仕事を失うリスクもある。 そんな社長に、 「業界のために、うちだけ高い運賃を提示してください」 と言っても、簡単にできるわけがない。 だからこそ、今回の議論で私は別の問題に気づいた。 運送業界は、業界全体をマネジメントする力が弱い 一社一社の運送会社はある。 荷主もいる。 行政もいる。 トラック協会もある。 法律もある。 それなのに、 「運送業界全体を、どういう方向に持っていくのか」 を継続的に考え、実行する主体が弱い。 A社は高速料金を実費で請求する。 B社は自社で負担する。 C社は深夜割を使って安くする。 D社は荷主の希望に合わせる。 E社は運賃に高速料金を含める。 それぞれの会社が、それぞれの判断でやっている。 自由競争なのだから、それ自体は当然とも言える。 しかし、その結果、 正直に必要なコストを提示する会社ほど、価格競争で不利になる ということが起きる。 「正直にやる会社」が損をする構造 A社が必要なコストを計算して「この仕事は3万円必要です」と見積もる。 一方でB社が「2万5千円でやります」と言う。 荷主からすれば、安いB社を選ぶかもしれない。 でも、その5千円をどこから削っているのかは分からない。 高速料金なのか。 荷待ちなのか。 ドライバーの賃金なのか。 利益なのか。 それでも「安いほうがいい」という判断で仕事が動く。 そしてA社も、 「じゃあ、うちも少し下げよう」 となる。 その繰り返しが、業界全体の価格を押し下げていく。 社長の良心だけでは変えられない だから必要なのは、 「もっと各運送会社の社長が業界のことを考えよう」 ではないと思う。 必要なのは、 「正直にやっても、自社だけが損をしない仕組み」 だ。 例えば、運賃だけではなく、 ・高速料金 ・燃料費 ・荷待ち ・荷役・付帯作業 ・時間指定 ・深夜・早朝対応 ・特殊車両 ・キャンセル料 など、価格を構成する条件を明確にする。 「何となく無料」「昔からサービス」を減らし、 「どんな条件で、その価格になっているのか」 を見えるようにする。 業界団体には、もっと「マネジメント」の役割が必要ではないか もちろん、トラック協会は行政機関ではない。 個々の会社の契約を強制的に決めることもできない。 だからこそ、業界団体には、 「業界としての共通認識を作る」 役割がもっとあっていいと思う。 例えば、 「こういう費用は運送サービスの価格として考える」 「見積書にはこういう項目を明示する」 「こういう付帯作業を無償にしない」 「高速料金はこういう考え方で扱う」 といった、業界としての標準的な考え方を示す。 価格そのものを一律に決めるのではなく、 価格形成のルールを透明にする。 それなら、個々の社長が一人で戦わなくてもいい。 「適正原価」はどこまでのものなのか 私はこれまでずっと「運賃の下限設定」を作るべき、と発信し続けているが ここにきてようやく運賃の下限値になるかもしれない「適正原価」が生まれる運びとなった。 適正原価は、「この運送を継続するには、これだけのコストが必要だ」と説明するための基準の一つになる。 そして私は、この基準が単なる参考値として示されるだけではなく、適正な取引を促すための実効性ある基準として活用されることを期待している。 で、今回の議論をして、適正原価の重要性がさらに増した。 「4t車だから○万円」という数字だけではなく、その○万円が何によって構成されているのかが重要になってくる。 つまり、適正原価とは 「なぜ、その価格になるのか」 を説明するためのもの。 人件費はいくら必要なのか。 車両を維持するのにいくらかかるのか。 高速道路を使うならどう考えるのか。 待機時間や付帯作業はどうするのか。 深夜運行にはどんなコストがあるのか。 それを一つ一つ見えるようにするための手段が適正原価であり、コストを無視した価格競争からサービス品質や運送条件を含めた競争へ移行する時代になっていくことを示唆している。 だから運送会社は「運賃をどこまで下げられるか」だけではなく、品質や対応力、輸送条件など、価格以外の部分でも差別化をすることが求められる。 これは最低保証の恩恵を受ける副作用でもあると思う。 正直者がバカを見ない業界にする 「お客様に寄り添う」ことは大切だ。 でも、 「お客様の言いなりになること」と「お客様に寄り添うこと」は違う。 運送会社が無理をする。 ↓ 荷主は安く、便利に使える。 ↓ それが当たり前になる。 ↓ 次の運送会社にも同じ条件を求める。 ↓ 断った会社が「融通の利かない会社」になる。 ↓ 結局、業界全体が無理をする。 これでは、いつまでたっても変わらない。 私が問題だと思っているのは、前述した深夜割そのものではない。 本当に問題なのは、運送会社側が負担しているもの、企業努力によって生まれたもの、荷主が負担すべきものの境界が曖昧なままになっていることだ。 だから必要なのは、一社の社長の勇気だけでも、行政だけでも、荷主の理解だけでもない。 業界全体で「こういう取引をしていこう」という共通認識を作ること。 そして、それを実行し、広げていくためのマネジメント機能を持つこと。 私は、それがこれからの運送業界に必要なのではないかと思っている。 「正直者がバカを見る」 この言葉を、運送業界の当たり前にしたくない。 正直にやる会社が損をするのではなく、 正直にやることが、会社を守ることにつながる。 そんな業界に変えていくために、まずは最低保証である「適正原価」について業界内でさらに活発な議論が必要だしその議論を取りまとめる役割を果たせる組織が必要である。 今回の議論は、そこまで考えるきっかけになった。 正直に必要なコストを提示する会社が「高い会社」とされるのではなく、適正な価格で、継続して安定した運送を提供できる会社が評価される。 そんな業界に変えていくためには、個々の運送会社の努力だけではなく、業界全体で価格形成の共通認識を作っていく必要がある。 今回の議論は、私にそのことを改めて考えさせてくれた。 これからは適正な価格で継続、安定した運送を提供できる会社が得をする時代になっていくべきである。
こんにちは(´-ω-`) ライター橋本です。 10~2月の繁忙期を越えたはいいが、 今年はその後に超タイトな締切で 書籍の執筆が待っていたうえ (まだ全然終わっていない) そこにイラン情勢ドーンと来て 仕事量がえげつないことに。 結果、優しい人たちから順番に迷惑をかけ 他の原稿がなかなか書けないという 胸の痛い状況が続いていましたが 皆さんいかがお過ごしでしょうか ※ブルルさんごめんな(*´ω`) ということで 久々の更新になりました今回の話題は、 最近よく見聞きする 「ブルーカラー・ビリオネア」 なる言葉についてお話したいと思う。 書籍のタイトルも実は 「ブルーカラー・ビリオネアの幻想」 的な感じにしようかと思っているところです (あくまでも仮やが)。 ブルーカラー・ビリオネアとは 最近、よく報道や記事で このブルーカラー・ビリオネアという言葉を 見聞きするようになったと思います。 どんな感じで報じられているかというと、 ホワイトカラーの仕事が AIに代替されるようになり、 ホワイトカラーから AI代替の難しいブルーカラーへの転職が 注目されるようになってきている。 ブルーカラーは今、深刻な人手不足。 タクシーや電気工など、 年収1000万円越えが続出。 「ブルーカラー・ビリオネア」も夢ではない✨ といった感じです。 なぜか知りませんが、 この手の報道、今年に入ってから いや、この数週間でやたらと急増したんですね。 なかには 「ブルーカラーは中卒でいい」 という前提で報じる記事まで(詳細は後述)。 当初、 「報じる側にブルーがいないんだもんな。 そういう意見が出るのも仕方ないか」 と静観していたんですが ここ最近、あまりにも現場を無視したまま 数だけどんどん増えていく各報道に 不快感を覚えるように。 その不快感をもたらしている 「現場軽視」については のちほどお話するとして、 まず、 この「ブルーカラー・ビリオネア」 という言葉の意味について説明しておきます。 「ブルーカラー」は当事者の各位ならば すでにご存じだと思いますが、 要は 「作業服を着て仕事をする肉体労働者」 のことを指す言葉です。 これまで ブルーカラーの現場を取材する書き手として 「ブルーカラー」という言葉を 多用してきたんですが、 その度に 「『ブルーカラー』は差別用語だ」 「そんな差別用語使うライターはけしからん」 などという ワケの分からん指摘を 受けてきたことはさておき(´-ω-`) (てか、ブルーカラー・ビリオネア という言葉が出てきた後も彼らは 「それは差別用語だ」 と言い続けてるんでしょうかね…) よく誤解されるところとして、 このブルーカラーの「カラー」を 色(color)だと思っている人が多いんですが、 このカラー、 襟(えり:collar) という意味なんですね。 つまりブルーカラーは 「青色」ではなく「青い襟」という意味 になります。 次に「ビリオネア」ですが、 語源になっている「ビリオン」。 これ日本円に直すと どのくらいになるかご存じですか? 約1600億円 でっせ(´-ω-`) あの世界的超スーパースター 大谷翔平選手でも10年契約で約1000億円。 どれだけ現場をヨイショしたとしても、 これまでやれ「低賃金だ」と騒いでいた職業を 「1600億円稼げる仕事」なんて嘘は 付けません。 こういうところも 私がこの「ブルーカラー・ビリオネア」 なる言葉が 軽々しく使われていることに 悶々とするポイントの1つです。 誰もビリオネアになっていない怪 もう1つ、小さな悶々をお伝えしておくと、 このブルーカラー・ビリオネアという言葉は アメリカからやってきた言葉ですが、 そもそもな、 アメリカでも ブルーからのビリオネアは 存在しておりませんのよ。。。 言葉の発祥地である アメリカで実際に起きた アメリカンドリームの当事者のなかで 最も有名なのが 「ラリー・ジャネスキー」さん という方なんやが、 彼は18歳の時に 住宅リフォームなどの大工として仕事を始め、 会社を経営するようになった結果、 文字通り「ビリオネア」になった人です。 つまり、 労働者の時にビリオネアになったのではなく、 実業家になってからなんですね。 そして、 私が今回の報道で最も悶々したのは これまで散々 「3K」だ「底辺職」だ と現場を揶揄していた あるいは 見えない存在として押し込めていた世間が 「お、ブルー稼げるんだって?」 と、 手のひら返して「いい転職先」としたこと、 そして、何より 「ホワイトの俺たちならブルーへの転職は簡単だろ」 という安易な考えが見え透いていたから です。 各記事や報道では AI台頭に絡み、 「GAFAM」が人員削減や希望退職者を 募ったりする動きが見られる という話が紹介されています。 GAFAMとは、 G:Google(グーグル) A:Apple(アップル) F:Facebook(フェイスブック) A:Amazon(アマゾン) M:Microsoft(マイクロソフト) の超大手アメリアテック企業のこと。 それらが、 「AI台頭で人を切り始めた」という話が 最近よく報じられます。 ※そのうちの1つを紹介しておきます。 Microsoft・メタ8000人削減 米テック、人員よりAI投資優先(日経新聞) https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN2400L0U6A420C2000000/ …でもな、でもですよ。 AI台頭によって人員整理された GAFAMの社員のなかで、 いったいどのくらいの人が 1000万円稼げるとび職や電気工に 転職したんでしょうか。 恐らくほぼゼロだと思いますよ。 一般的に、 労働者が転職する先は、 「同じ山にある別の川」 (=同業種の別企業) です。 しかも、GAFAMの場合、 「上流」にある 同程度の標高で「横移動」 するはずです。 AIが台頭したところで、 優秀なテック人材を欲している企業 はごまんとある。 何より彼らにとって 年収1000万円は「激安」です。 年収でいえばそれこそ 「ミリオネア(約1.6億円)」越えが うじゃうじゃいる世界。 「別の山の別の川の下流」 (別業種の別企業の低年収)に 誰が行くんでしょうか。 なので、最近の潮流というのは、 人手不足で否が応でも 現場の給料が上がっている現象を タクシードライバーやとび職には 絶対転職しないであろう AI台頭による人員削減の対象になった GAFAM社員のニュースに無理やり絡め、 アメリカですら起きていない 「ブルーカラー・ビリオネア」寓話を利用し、 「今ならホワイトカラーよりも ブルーカラーのほうが稼げますよ」 「ホワイトカラーから ブルーカラー行くのは簡単ですよ」 というミスリード・潜在的差別を 日本で広めたお話、 なわけです。 これが私が昨今の報道ラッシュに 悶々した理由です。 ホワイトカラーからの参入自体、 私は歓迎すべきことだと思います。 後述するように、 この業界は門戸が広いので ブルーやホワイトに限らず、 様々な属性の人が参画すべき業種だと思っています。 ホワイトがくることで この業界に詰まりに詰まった どうしようもない「古い商慣習」も 新陳代謝されることを望んでいます。 が、昨今の報道には そういった「ブルーカラー目線」の言及が 一切されず。 「現場がリスペクトされない報道」 は、世間に現場軽視を広める恐れがある。 そう感じています。 現場のなかには 「人がドカッと入って来るチャンスじゃないか」 と思う人もいるかもしれないですが、 目先の現象に喜ぶでなく、 視野を広げて見てみてほしいなと思います。 ブルーカラーは中卒でいのか もう1つ、 ある記事の一部が 「ブルーカラーは中卒でいい」 という前提でお話されていたので、 ここでブルーカラーの学歴について お話しておきましょう。 私自身、 ブルーカラーの労働問題を深部まで書くと 必ず触れることになるのが 「学歴」 です。 現場からも世間からもよく聞かれる 「ブルーカラーは中卒でもなれる」 「Fラン大学行くぐらいなら早く就職したほうがいい」 という言説ですが、私個人的には、 少し引っかかります。 私も、原則 「ブルーカラーに”学歴”はいらない」 と思っています。 が、この文は、 もっと噛み砕く必要がある。 私がブルーカラーに “学歴”はいらないと思っているのは まず、 ブルーカラーの最前線に必要な資本は 「腕」や「健康維持能力」であり、 最終学歴や 出た学校の名前ではないから です。 “学歴”というのは、 その学んできたものを手っ取り早く かつ客観的に提示するための 1つの手段・材料にすぎません。 そのたった1つの材料があるからといって 「人間全体の評価」ができるわけではない。 こだわりの卵を使っても パンケーキミックスが10年前に期限切れてたり 調理器具がなかったり、 そもそも作り方知らんかったりすれば(ワシやないかい) ケーキは作れんのです。 なのでこの論で言うと、 “学歴”が必要ないのは、 ホワイトカラーも同じです。 ホワイトの現場も同じく、 彼らに必要なのは、タスク処理能力であり、 学校の名前ではないですからね。 そして、ブルーカラーに “学歴”がいらないもう1つの理由。 それは、このブルーカラーという業界は 「門戸が広いから」 です。 実際、ブルーは 元研究者であれ、元犯罪者であれ 門戸を広く広く開けて 様々な人を受け入れてきました。 ホワイトカラーにはない多様性が 現場にはあります。 学歴がいい悪いで、人を選ぶような 狭い業界ではないんですよね。 それでも行けるなら大学は行った方がいい理由 が、誤解してはいけないのは、 ブルーであれホワイトであれ、失業者であれ 「“学び”と、“その学びに費やす時間”」は 絶対的に必要だということです。 世間では何をもって Fランと言っているのかは知らんですが、 そういう意味では、 私は学校は行けるならば 行けるところまで行ったったほうがいい と思っています。 どんな学校でも。 中学よりも高校、 高校よりも専門・大学、 大学より大学院。 ランクや時期に関係なく。 私自身、いろんな学校に行き (日本語学校ではあれど) 「先生」という立場にもなってみて、 各々でしか感じられない 学びがあった・あると強く感じています。 なかでも高校までよりも大きい学びになったのは、 専門知識と同じくらいの 「コミュニケーション能力」と「視野」 です。 大学などでは、 中学・高校では出会わない 地方や海外から来た様々な人と話をしたり、 意見をぶつけ合って議論したり、 時にケンカしたりすることで、 社会に出る前に 知らない他人の常識、 そして自分の中にあった非常識 を知ることができる 貴重な時間を過ごせると思っている。 このコミュニケーション能力と広い視野は、 ホワイトカラーでもブルーカラーでも あった分だけ得をすると感じます。 当然、 私が得たコミュニケーション能力や視野なんざ 私以上に学びを深めた人たちに比べりゃ 屁のツッパリにもなりませんが、 それでも小学校より中学、 中学より高校では得られなかった 大きなものがあると思っています。 一方、先述したように、 現場に必要なのは「腕」や「健康維持能力」ですし、 なかには 「コミュニケーション能力なんて必要ない」 という方もいらっしゃるかもしれません。 ブルーカラーにおいては、 人と会話をする機会も比較的少ないです。 でも。 でもですよ。 現実は このコミュニケーション能力は 環境のいいブルーカラーの企業であればあるほど 必要だったりします。 先日運送事業者(企業)向けにとった アンケートで、 「転職してくる人の何を見て採用を決めるか」 という設問を立てました(複数回答可)。 まだアンケートは実施中なので 結果は変わる可能性はありますが、 それでもなんと、 「資格・経験」の次に多かったのは 「話し方」 でした。 ひとつここで指摘しておくべきは、 人間が普段取っている 「コミュニケーション」というのは、 話す内容のことだけではない ということ。 コミュニケーションは、 ボーっと突っ立ってる時の姿含め、 相手が見る「態度」「顔の表情」など 全部ひっくるめたものの総称 なんだと思うんですよね。 それほど会話する必要のない ブルーカラーの現場でも そこに存在している姿や表情、しぐさだけで、 人は勝手に人と コミュニケーションを取っています。 その無意識なコミュニケーションを学ぶには、 やはり 「(自分にないものをもっている)人との出会い」 なんじゃないかな。 よく日本の大学は 「人生の夏休み」と揶揄されますが、 私はどちらかというと、 「人生の自由研究期間」だと思っています (本来は勉強に明け暮れるべきなのは前提として)。 その自由研究のテーマとして 他人の言動を観察し、 視野を広げることに没頭できる期間 なんだと思います。 そして、人生で一番失敗できる時期でもある。 高校時代の失敗は笑ってくれる。 大学時代の失敗は叱ってくれる。 が、社会人の失敗は叱ってくれることすらない。 そういう上では、 「ガッツリ学生」と「ガッツリ社会人」 のつなぎの期間として、大学は ランクに関係なく 観察する時間も失敗する時間も たっぷりとれる期間なんだと思う。 というか、 観察・失敗するための期間が たまたま「大学在学の期間」にあたる という認識の方が、 「大学は行けるならいったほうがいい」 の真意に近いです。 当然、 中学や高校からでも コミュニケーション能力は身に付きます。 実際、twitterでいつも冗談言い合う人の中に ライターでも嫉妬するくらい コミュニケーション能力が高い あるトラックドライバーさんがいます。 中卒は中卒で、 高卒は高卒で、 専門卒は専門卒で 大学に行かなかったからこそ得られた コミュニケーション能力もあるはず。 実際、うちのオトン中卒ですが、 彼のコミュニケーションお化けっぷり見ると 改めてそう思います。 現場にも大学と同じように 自分にはない価値観を持った人が たくさんいるわけですからね。 それに何より、当然のことながら、 たとえ大学に行っても コミュニケーション能力が低く 視野の狭い人も たくさんいます。 繰り返しになりますが、 学校に行かなくても コミュニケーション能力が高い人も 非常に多いです。 が、その能力を失敗から得られる機会は やはり学校にいる時の方が多いんだと思う。 そして、 色んな人が集まる学校で 色んな味をしみこませたうえで 社会に出るのと、 まっさらな状態で 「自分が就職した会社に味つけを“してもらう”」 という違いもあるのかもなと思う。 しみこませた味が会社だけになると、 よほど「自分」という芯をもっていないと 会社や権力に流されてしまう。 そうすると、 転職する時に結構苦労してしまうんですよね。 実際、私の工場には、 そういう人たちが少なくありませんでした。 うちの会社の常識が、 他の会社の非常識、というケースは たくさんあるのでね。 なんや「人間形成」的な観点から ばかりお話してきましたが、 専門知識を得るという意味でも ブルーだって大学行っていたほうが 外的知識は当然増えます。 体が資本ならば、 保健体育系の大学・学部に行けば 健康に業務を遂行できるための 知識を得られるかもしれない。 経済系の知識が少しあれば、 今自分が作っているもの、 運んでいるものを より主体的に感じ取れるかもしれない。 こうした「外的知識」はあって損はないと 私は思っています。 再びの登場「リスキリング」 今回の報道や盛り上がりによって、 世間には 「ホワイトからブルーへの転職は楽勝」 という潜在的な現場軽視があると 改めて思い知らされたんですが、 私はそんな一方通行ではなく 「ブルーからホワイトに行く道もあるべき」 と強く強く感じています。 ホワイトがブルーに転職するのは 「楽勝」と思っているのに、 ブルーがホワイトに転職する門戸は狭い という現在の社会構造。 これが解消されない限り、 「ブルーカラー・ビリオネア」 という言葉への違和感はぬぐえないと 個人的には思うのです。 最後に。 これを読んでくれている人には こう思っている方も少なくないはずです。 「おい、橋本。 50代中・高卒の俺に向かって 『大学は行っといた方がいい』とか バカにしてんのか。 もう遅いじゃねえか。 学歴差別だろ」 いいえ、そんなことありません。 アレですアレ。 このブルルさんでは 過去に何度も出てきています 「リスキリング」 です。 何度も言うように、 現場には“学歴”は必要ないんです。 必要なのは何度も言うように、 「学びと学びに費やす時間」。 学び始めるのに 年齢なんて関係ないですからね。 いや、 大人になってからの学びこそ、 自分をより成長させる要素になると思う。 自分自身の「社会的価値」が分かったうえで リスキリングするのって、 学生と社会人の間の「大学期間」で学ぶ以上に 大きなものを得られると思っています。 学びは自分の好きな趣味、 現場で求められている知識など なんでもいいと思います。 とにかく自分の時間を増やし、 学べる時間を増やす努力をしてほしいなと 現場の人たちには思います。 なんや気が付いたら長文になってしまいましたが… なかには、経済的な事情で 「高校・大学に行きたくても行けなかった人」 もいるかと思う。 だからこそ、 大学まで学費いらない、ってなるといいと 心の底から思っている(*´ω`) 学びたい人に障壁なんてあったらあかん。 労働時間を少しでも短く・楽にして、 「自分」に投資できる時間ができる社会に できるといいなと思っている次第であります。 大学まで無償になるといいよな‥‥ボソ ということで今回はこれにて。 最後まで読んでくれてありがとうございました。 また次回なv
こんばんは、たこぱいそんです! 最近夏なのに涼しくて助かるなー!と思っていたのですが、また暑いタイプの夏が帰って来たみたいです。毎日汗だく…… さて、今回のお話は「人との繋がり」がテーマです。 トラック業界や配車係のことを調べたりお聞きしたりしていると、人間関係の話が出てくることが多い気がします。 もちろん、特定の業界に留まらず、別に仕事に限らずとも人間関係は大切なものです。でもやっぱりトラック業界の繋がりはなんとなく、なんと言ったら良いのかわかりませんが力が強い気がします。人情……なのかなぁ。 本編で配川さんが良いことを言っていますが、あれは私の考えでもあります。例え、どんだけすれ違ったり意見が分かれても、完全に人間関係を切るまでは行かない方が良いのではないかと思っています。 相手の考えが変わるかもしれませんし、自分の考えが変わるかもしれないし、ほんと未来のどこでどう繋がってくるかわからないですからね。 とはいえ配川さんのように私自身はそう行動出来てる訳じゃないのが悲しいところ。信念通りに生きていきたいなぁ…… 引き続き、物流業界にかかわるすべての皆様からのエピソードを募集しております! エピソードをお持ちの方はぜひ、Xアカウント「『ブルル』スタッフnaomi」さんまでリプライやDMでお寄せください! 8月も末ですが、まだまだ暑い日は続くと思いますので、ちゃんと水飲んで、しっかり寝て、元気に過ごしましょう! 次回更新は9/25の予定です。 ではまた来月の荷子ちゃんでお会いしましょう!
👑エントリーNo.37👑 【JL富山(富山ネットワーク協同組合)】 清水屋運輸倉庫株式会社 組合員企業の...
2022年9月に三菱ふそうトラック・バスが「eキャンター」のラインナップを拡充し、国内でニーズの高かったショート&ナローボディ(GVW5トン)やロング&スーパーワイド(同8トン)まで合計28車種を展開するようになった。 ●注目される商用車の電動化 電動トラックについては、三菱ふそう以外に、日野自動車、いすゞ自動車なども小型EVトラックの市販を発表している。軽トラックについては、ホンダ、スズキ、ダイハツもこぞって軽規格のEVバンを市場投入しようとしている。グローバルで求められているカーボンニュートラルは、あらゆる産業のサプライチェーン全体で進める必要がある。これには工場の操業に必要な電力や物流にかかわるエネルギー全般にも適用される。商用車のEV化が注目を集めるのはこのような理由がある。 一般道ではまだEVトラックを見かけることは稀だが、商用車とEVの相性はむしろ乗用車よりもよい。海外ではテスラが大型のEVトレーラーヘッド(トラクタ)「SEMI」の市販を23年には開始するといい、ダイムラーも大型EVトラック「eアクトロス ロングホール」を22年のIAAトランスポーテーション2022(商用車のモーターショー)で発表し23年には実際の顧客のもとでフィールドテスト行うとしている。 日野のデュトロBEVはヤマト運輸が500台の導入を発表している。現在もこのプロジェクトは特段の変更なく進行中だ。ディーゼルエンジン問題で揺れる日野自動車だが、EVはその影響を受けていない。現状、ビジネスとしては大きくないが、EVやゼロエミッションは環境問題へのリスク分散の意味も持つ。 三菱ふそうは、2010年ごろからキャンターのEV化を独自に開発していた。その後プロトタイプ発表、グローバルでの実証実験、2017年にはeキャンターの量産・市販を開始している。同社はダイムラーグループの一員として、小型トラックの電動化開発を担う存在でもある。だが、課題がないわけではない。ひとつは車両ラインナップが少ないこと。もうひとつはEVを複数台で運用する場合の拠点・目的地他での充電インフラだ。 ●車種展開は着実に増えている 現在市販されているeキャンターは、GVWで7.5トン、ワイドボディの1車種しか選べなかった。9月の発表では、バッテリーパックを改良し、その搭載個数によってS(41kWh×1)、M(41kWh×2:83kWh )、L(41kWh ×3:124kWh)の3パターンが用意された。ボディサイズは、標準幅、広幅、拡幅が選べる。ホイールベースは2500mm、2800mm、3400mm、3850mm、47590mmの5種類だ。積載量は2トン、3トン、3.5トンがボディサイズに応じて設定された。保冷車やクレーン、ローダーなど架装をしやすいように電動のPTOが装備された。 日本のラストマイル輸送や近距離の拠点間輸送では、ボディサイズ要件は重要だ。住宅地や細い路地などにも入っていく必要がある。Sバッテリーを搭載した標準幅、ショートホイールベースのeキャンターはこのニーズにこたえることができる。住宅地を巡回しなければならない塵芥車や宅配便のトラックへの応用が広がる。 衝突被害軽減のための自動ブレーキ、レーン逸脱防止、ドライバーの集中度(疲れ、健康問題)を認識して警告や休憩を促すメッセージ機能、左折(運転席と反対側)時の巻き込み防止のためのレーダーセンサーと警報システムなど、ADAS機能も市販乗用車とそん色がない。ステアリングコラムのレバーで回生ブレーキを4段階で切り替えることも可能になった。これはエンジントラックの排気ブレーキの代わりとして使える。巻き込み防止のレーダーとレバー式の回生ブレーキは、ドライバーにとってうれしい機能だ。 ●充電インフラ問題への対応方法 充電インフラについては、三菱ふそうでは6kWhのAC普通充電器の設置を事業所や拠点に整備することを勧めている。ルート配送やラストマイル輸送では、移動中のDC急速充電は緊急避難的な措置とし、AC普通充電を前提に考える。AC普通充電器は、キュービクルの設置や管理責任者の常駐は不要で、ほぼコンセントを増設する感覚で設置することができる。 1台、2台といった少数での運用なら充電口は1個か2個あれば問題にはなりにくい。AC普通充電器の設置は簡単な工事なので、口数を増やすのは難しくない。だが、充電口がマルチポート化しても、全部が定格出力で充電できるかどうかは、契約電力や配電設備による。今後EVトラックの比率が上がるとすると、充電口の必要数と、契約電力とのバランスが難しくなる。 状況によっては、経路上のDC急速充電を組み込んだロジスティックを考えたり、拠点やトラックターミナルでの充電インフラの整備が必要となるだろう。1台ごとの稼働率が高く充電時間を確保しにくい場合は、複数台のローテーションを工夫するか、交換式のバッテリーパックという手段を検討することになる。交換式バッテリーのEVは、中国NIOが乗用車で実用化している。バイクや小型モビリティ向けではあるが、ホンダは交換式バッテリーのエコシステムを作ろうとしている。 EVの充電インフラ問題では、メーカーが販社に急速充電器の設置を進めている。車両販売のサポートとして、普通充電設備の設置支援やサービスメニューを用意するメーカー、販社の取り組みも始まっている。充電設備や機器を相談できる企業も少しずつ増えている。 倉庫のトラックバースや事業所にマルチポートのAC普通充電を整備するとき、設定した契約電力内で、各ポートの出力を調整してくれるソリューションもある。充電インフラは、国や行政による政策支援が不可欠だ。EV向け急速充電器への助成、設置基準の緩和・法整備を期待したい。
もういくつ寝ると〜 そろそろ仕事納めの方も多いんじゃないでしょうか。 おはようございます!naomiです。 今年のブルルゼミは28日までということで、こちらも本日投稿していきます。 クリスマスシリーズで労基法です。 そして今年最後の投稿はこちら ご運行がまだおありの皆さんはご安全に。 仕事納めの皆さんはごゆっくりなさってくださいね。 皆さん良いお年を〜!また来年もよろしくお願いいたします!
【トラ子の一配一会】正直者がバカを見る運送業界を、どう変える?
こんちは! 中々、深い問題提起ですね まず、見積もり出すときに 一緒に運行計画も出すと 高速代は実費分貰えることが 多いです。 積み終わりで、ここで休息取って この時間に運行するのでと 説明がつくかと思われます。 あと、原価ですが自社の原価計算は 各社経費が違うのでバラつくのでは? 原価計算叩いて、合わなければ やらなきゃいいだけの話ですよ。 ちょっとザクっとコメントしちゃいました。すみません。
【トラ子の一配一会】『帰り荷』なんて存在しない。トラック運送業の『適正原価』を現場から考える
コメントありがとうございます! 運送業は点と点をいかに線にして継続できるかがこれからの課題かなと思っています。 だからコメントをいただいた内容、とっても嬉しかったです! 御社の取り組み、本当にすごいです!! 5~15%の賃金UP、なかなかできることじゃないと思います。 ほんまにすごいです! モデルケースとして発信してもらいたいです!!
【トラ子の一配一会】『帰り荷』なんて存在しない。トラック運送業の『適正原価』を現場から考える
素晴らしい内容です。 短絡的な発想ばかりではなく継続的な発想を提唱されており 行政各所より現場実態に沿った内容で指示させていただきます。 ちなみに弊社は運賃値上げで運転手の給料を3年連続5%~15%upして雇用確保しております。
北谷交差点 - 北谷町字北谷在
那覇向けの国道58号に入ってくる車は、何か勘違いなさっている方がいるようです。あくまで、国道58号線が優先です。譲り合いは、大切ですが、どこの車線が優先道路なのかを考えて運転してください。とても怖い思いをしました。
【トラ子の一配一会】SNSをお休みした理由
まだまだ個々のドライバーに依存する形態の業界にあって、社労士の勉強をされたのは実に有意義かつ将来を見越した行いだと思います。 是非とも合格されることを祈っております。