Now Loading...
  • 配車女子 とら子の「一配一会」

    2024年問題とは何か

     

    2022年10月22日

     

    2024年問題。

    ツイッターやネットニュースでも今様々に話題ですが、結局2024年問題って何?っていう話をもう一度してみようと思います。

     

    2024年問題とは

    「働き方改革関連法によって2024年4月1日以降、自動車運転業務の年間時間外労働時間の上限が960時間に制限されることによって発生する問題」

    です。

     

    おう。早速わからん。

     

    問題がわからんということは答えもわからんということ。

    算数と同じで問題を理解しなきゃ導き方もわからない。

    なので、一つずつひも解いていきます。

     

    まず、働き方改革関連法。

    関連法のどれとどれやねん。というところから。

    関連法というのは

     

    ①労働基準法

     

     

    ②パートタイム労働法・有期雇用労働法

     

    ③労働者派遣法

     

    この3つ。

    で、この3つがどうなって何が問題やねん?というところが一番知りたいところ。

     

    ①労働基準法

    ⇒時間外労働の上限規制(年960時間)の適用(自動車運転業務)

    ※2024年4月1日から適用

    ※罰則付きぃぃいぃい!!!!

    6か月以下の懲役または30万円以下の罰金。(強制力あり)

     

    ハイ早速ね、

    「時間外労働」って何時からやねん。って言う話です。

     

    「時間外労働」とは法律で定められた労働時間の限度です。(喧嘩売っとん、マジで)

    つまり、「1日8時間および1週間で40時間」と「法律で定められた休日、毎週少なくとも1回」以外の時間です。そう、残業!ですwwwwww(最初からこの超簡単な2文字使える勇気もてよ)

     

    2024年4月1日からは1年間で960時間の残業だったらOKやけど、それ以上はあかんで。となります。

    月平均にすると80時間。1週間平均にすると約19時間、1日平均にすると約3時間になります。

     

    これに則すると、

     

    【7時出勤の場合】

    法定労働時間(8時間)7:00~16:00※休憩時間1時間含む

    残業していいのが・・・16:00~19:00の3時間

    19:00以降は仕事させたら懲役6か月か罰金30万円です。(怖)

     

    ただ、毎月これしてたらほんとにやばいのはわかっているようらしく、毎月じゃなくていいらしいです。

    年間で960時間以内にしてくれればいいよ、と。

    1か月100時間でもいいんだけど年間で960時間以内にしてくれたらいいよ、だそうです。

     

    はい、じゃ次いきますね。

     

    ⇒月60時間超の時間外割増賃金率引き上げ(25%から50%)の中小企業への適用

    ※2023年4月1日から適用

     

    これは簡単に言えば残業代を上げなさいよ、の話ですね。

     

    まぁこの時点で言いたいこと山ほどあるんよ。ごめんけど。

     

    でも、ここに関してはあと半年後の話なのでサクサクいきます。

     

    計算方法として【日当15,000円のドライバー】を仮定します。

     

    【日当15,000円のドライバーの場合】

    月の労働時間が246時間。

    内訳・・・所定労働時間172時間+残業(時間外労働)74時間

    2023年3月までの残業代の計算は残業時間×時給×25%です。

     

    はい。この方の残業代を計算します。

    まず日当を時給に直します。

     

    時給=15,000円÷8時間(法定労働時間)=1,875円

     

    2023年3月まで・・・172時間×1,875円+74時間×(1,875円×1.25)=495,938円

     

    次に2023年4月1日からは60時間以上の残業分は時給×50%になる、なので

     

    2023年4月1日から・・・

    172時間×1,875円+60時間×(1,875円×1.25)+14時間×(1,875円×1.5)=535,313円

    となります。

     

    はい。ここまでで一つ謎に気づかれた方、さすがです。

    素晴らしいの一言です。

     

    そう。

    その増えた残業代、どっから出んねん。

    です。

     

    数字だけ見れば非常に魅力的なお給料ですが、果たしてこの計算は一体どこからどうやってお金を引っ張ってきて出すのか、が全くもって抜けています。

     

    そうなんです。

    この残業代としてプラスになる分は「運賃から引っ張るか」「自社の吐き出し」かのどちらかしか選択肢がありません。

    運賃交渉をしていないのであれば全て吐き出しです。

    利益なんて全くなくなり、赤字になります。

     

    なので今から運賃交渉をして、来年4月に少しでも原資が増えるように準備しておく必要があるんです。

    これを決めた人たちは一切助けてくれません。

    国は一切面倒は見てくれません。

    他の誰でもなく、私たちがこの分を補填するんです。

     

    だから今やらなきゃいけないことは原価計算、2023年4月以降必要となる残業経費の計算とそこから必要となる運賃の算出、そしてお客様への交渉です。

    値引きしとる場合ではないのは火を見るよりも明らか。

     

    この時期運賃を値引きしていく配車係もいらっしゃいますが来年の4月で転職先でも決まってるんでしょうね。とだけ思っておいてください。

    きっと転職先でも家でも一生唐揚げ食べれない呪いがかかっています。

     

    はい、そして次。

    ⇒年休5日取得義務化

    ※2019年4月1日から適用

     

    ②パートタイム労働法・有期雇用労働法+③労働者派遣法

    ⇒同一労働・同一賃金

    ※2020年4月1日から適用(大企業)

    ※2021年4月1日から適用(中小企業)

     

    ここはもうすでに適用されている部分なので説明は省きます。

     

     

    これが2024年問題とされている内容です。

    ざーっと説明するとこんな感じ。

     

    怖い怖いと思っていたことも1つずつ見ればシンプルです。

    今しなきゃいけないことはドライバーさんの働く時間を短くしつつ、残業代をしっかり支払えるようにするための準備。です。

     

    つまり、今必要なのは体力(資本・金・銭・money)を増やしておくことしかありません。

    周りに流されて無駄な運賃競争なんてしててもあと1年とちょっとすれば法律ごとひっくり返されます、国に。

    だから自分のところは自分のところ、よそはよそ、のオカン精神で誘惑に負けず、1年半後のために交渉し続けるしかありません。

     

     

    この2024年問題について、トラック協会さんが実はめちゃくちゃ役に立つパンフレットやら資料やら置いてくれていますのでお近くのトラ協で資料をもらってお客様に2024年問題を周知していくことからでもいいと思います。

    一緒に頑張りましょう!

     
     
     
     
     

    コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 コメントを投稿することにより、利用規約をご承諾いただいたものとみなします。

    日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)